努力は報われるか
- 公開日
- 2009/05/21
- 更新日
- 2009/05/21
校長室
大型連休が終わった月曜の集会で,部活動の大会の伝達表彰を行いました。この日までにいくつかの大会がありましたが,私も何種目か応援に出かけました。日頃の練習の成果を発揮すべく,どの生徒も一生懸命試合に臨んでいました。試合に出場した生徒だけではなく,ベンチや応援席から力一杯声援を送る姿も印象に残りました。こういった声援があるからこそ,選手は試合でより頑張ることができるのだと改めて感じました。
伝達表彰の後,生徒たちに「努力は報われると思いますか」と問いかけ,「報われる」の中味を考えながら,各自で考えてみるように伝えました。そして,私なりの考えはその場では言わず,このホームページにいずれ載せることを伝えたのです。
高蔵寺中学校の皆さん,「努力は報われると思いますか」。
私は次のように考えます。
結論は「報われる」です。ただ,努力すれば必ずよい結果が得られるとは限りません。例えば部活動ですが,一生懸命練習し,努力を重ねれば必ず優勝するなどのよい結果が得られるかと言えば,そうではありません。多くのチームの中で優勝できるのは1チームだけですし,相手の方が強かったということもあるでしょう。また,時の運というものもあります。「報われる」の中味を「よい結果が得られる」ととらえると「報われない」となります。よい結果を求めて頑張ることが努力するということですので,よい結果が得られなければ努力は無駄なものなのでしょうか。
努力をすることによって得られるものがたくさんあります。苦しくても頑張ろうとする精神力や努力の過程で得られる知識や技能,あるいは体力。時には新たな友達や仲間との連帯感など。このような得られるものがあるから,努力は報われると思うのです。努力した結果よりも努力した過程にその価値を見いだして欲しいのです。努力によって得られるものをどんどん自分の中に取り込み,よりよい自分を育てていく。このことが本当の意味で「報われる」ということかも知れません。