ちょっと数学の話題を・・・①
- 公開日
- 2009/06/29
- 更新日
- 2009/06/29
校長室
数学の計算の中で,私自身が中学生だった頃,なぜだろうと思っていたものが,マイナスの数とマイナスの数をかけ算すると答えはプラスの数になる,という計算です。これは,時々生徒たちから質問されたこともありますので,いつの世でも中学生にとっては不思議な計算ということでしょう。
ところで,マイナスの数とマイナスの数をかけ算すると答えはプラスの数になるのはなぜでしょう。いろんな説明の仕方はありますが,一言で言ってしまえば,答えをプラスにしないと他とのつじつまが合わなくなる,または,プラスにすると都合がよい,ということでしょうか。
(−2)×3=−6となります。こうなる理由は,かけ算はたし算に置き換えることができますので,(−2)×3とは,(−2)を3回たすことになり,
(−2)+(−2)+(−2)で答えは−6です。
次に,かける数を3→2→1と1ずつ減らして計算していくと,
(−2)×3=−6
(−2)×2=−4
(−2)×1=−2 となります。
よく見てみると,答えが2ずつ増えています。この調子でかける数を1ずつ減らしていくと,同じ調子で答えは2ずつ増えていくことになります。
つまり,
(−2)×3=−6
(−2)×2=−4 ← −6から2増えて−4
(−2)×1=−2 ← −4から2増えて−2
(−2)×0= 0 ← −2から2増えて0
(−2)×(−1)=2← 0から2増えて2
(−2)×(−2)=4← 2から2増えて4
となります。
これを見ると,マイナスの数とマイナスの数をかけ算すると答えはプラスの数になっています。
これが,答えがプラスの数になることの一つの説明ですが,納得できましたでしょうか。私の文章表現がうまくできませんので,よく分からないという方もみえるかと思いますが,私自身がこの方法を知ったときは目からウロコが落ちる思いでした。実は私がこの説明を知ったのは,自分が中学校で数学を教えるようになってからです。今でも教科書に載っていますので,高蔵寺中の生徒の皆さんなら,「ああ,あれか」と思うかも知れませんね。